薬剤によるダメージを抑えるための正しい選択肢
突然ですが、
あなたはパーマをかけた後に髪をボロボロに痛めてしまった経験はありますか?
そんな経験をお持ちのあなた。
おめでとうございます。
あることさえ知れば
パーマでお客さんの髪を必要以上にダメージさせてしまうことがなくなります。
というわけで、みなさんこんにちは。
DEARU代表の優喜老師(古川喜章)です。
前回に続き、シリーズでお伝えしている動画(ブログ)ですが、
今回の内容は最後まで見ていただくと
薬剤によるダメージを劇的に抑えることができるようになります。
また、薬剤によるダメージの理解が深まります。
では早速参りましょう。
まずはクイズです。
Q:薬剤によるダメージを一番抑えることができる方法は次のうちどれでしょう?
①適切な前処理剤(PPT)をつけてから一剤を塗布する
②ダメージレベルよりも強い薬剤を塗布し短時間で流す
③ダメージレベルと同等の薬剤を塗布しゆっくり還元する
④先に弱い薬を塗布してからその上に強い薬をつけW還元をする
⑤1剤にバッファー剤を加え薬剤の強さを抑える
一見どれも正解のように思えますが、
さて正解はどれでしょうか?
では解説していきます。
一般的にパーマ剤=還元剤の特徴を表す指標としてスペックがありますが、
主にpH、アルカリ度、還元剤の種類、
還元剤濃度の組み合わせによってその薬剤の強さや特徴が決まります。
また、
毛髪に一般的なアルカリ性の還元剤を塗布すると、
主に膨潤、軟化、還元の3つの反応が起こります。
ダメージの度合いによる髪の変化や特徴はどうでしょうか?
健康な髪はキューティクルもしっかりしていて、水を弾きやすく、
中のIFやKAPも密に結合していますが、
ダメージが進むにつれ膨潤や軟化がしやすくなり、水が入りやすくなり、
IFやKAPの結合も減少してきます。
つまり、
健康な髪には薬剤をしっかり浸透させ、
しっかりとSS結合を切るために、高pH、高還元の薬剤が必要になってきますし、
ダメージが高くなれば髪は濡れるだけで膨潤も軟化もするため、
中性や酸性領域でも還元が可能になってきます。
還元剤により酸解離定数が違うためダメージ毛に対して適している還元剤というのもあるのですが、
話が複雑になりすぎるのでこの部分はまた別の機会に解説していきますね。
還元するスピードについてはどうでしょうか?
ダメージレベルよりも強い薬で短時間で還元すると一見問題なさそうに見えますが、
過度な膨潤や軟化が起きやすくなり歪みが出やすくなることで結果的にダメージに繋がりやすくなってしまいます。
これらをまとめると、正解は③番の
『ダメージレベルと同等の薬剤を塗布しゆっくり還元する』
になります。
冒頭でお話しした
薬剤によるダメージを劇的に抑えるためには、
正確に毛髪のダメージレベルを判断すること、
そのダメージレベルに対して的確な薬剤の強さを選ぶことが重要となってきます。
そうなんです。
前回の記事:パーマの成功の鍵を握る4要素 dearu
でお話しした
レシピの中にある『髪質判断』と『薬剤選定』の2項目が鍵となるわけです。
ようやくここまで説明できたところで、
ここからは具体的な髪質判断の方法をお伝えしていきたいのですが、
髪質判断をする前に、もう1つだけ欠かすことができない重要な要素があります。
それは、
髪のダメージとは何か?
ダメージレベルとは何か?
です。
続く、、、
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